鋼に強度を与えながら、銀白色の美しい仕上がり。小ロット対応。



インコネルの固溶化処理・時効硬化処理
SUS304等のプレス製品の固溶化処理
3D積層造形後の熱処理

お客様のご希望に近づけるよう臨機応変に対応いたします。
お問い合わせに対してはスピード対応を心がけております。


当社の真空熱処理の特長として、多品種小ロット対応があります。大型炉から小型炉まで揃えることで、多品種小ロットながらも短納期を実現しています。真空熱処理はバッチ処理となるため、特急の場合は炉を貸し切るためコストがかかります。しかし、大きさの異なる真空炉の活用で、細かい熱処理のご要望にお応えできる体制を構築しております。


  1. 本社工場(神奈川県大和市)、東北事業所(岩手県北上市)、東海事業所(静岡県富士市) 全工場で真空熱処理炉を保有しています。

  2. 真空焼入れ・真空焼戻し、固溶化処理・磁性処理・析出効果処理・時効硬化処理・真空浸炭焼入れなども可能です。

  3. 当工場では、数十gから100kgほどの小物~中物を中心とし、熱処理ネットワークによって、あらゆる品物をお請けしています。

  4. インコネル等の熱処理について出来る限りお客様の納期のご相談に対応できる様に調整いたします。

  5. サブゼロ装置も保有しています。




真空熱処理の主要設備

真空熱処理炉
真空熱処理炉
[有効寸法] W600 x H600 x L900
真空熱処理炉
真空熱処理炉
[有効寸法] W600 x H600 x L900
真空熱処理炉
真空炉(写真左)
[有効寸法] W600 x H600 x L900



真空熱処理とは

真空熱処理とは、真空中で加熱、冷却する熱処理の総称です。 鋼材を大気中で熱処理を行うと、大気中の酸素と鋼材が化学反応を起こし、鋼材の表面が酸化して黒くなってしまいます。一方、真空熱処理では、熱処理炉内を真空状態(窒素ガス雰囲気)にして、熱処理を行います。そのため鋼材の表面を酸化させず、熱処理後も鋼材の表面の光沢性が保たれることが特長です。また、冷却においては、窒素ガスによるガス冷却が行われます。


真空熱処理のメリット


高光輝性

熱処理後も光沢のある仕上がり。表面が酸化しないため、完成部品、酸化を嫌う機能部品に多く利用されています。

低歪み、高精度

歪みに関しては、真空であるかどうかではなく、冷却方法に依存します。 真空熱処理&ガス冷却では低歪みとなりますが、真空熱処理&油冷の場合は、ガス冷却と比べて歪みが大きくなります。品物の形状と要求品質に合わせた選択が必要です。

耐久性の向上

真空熱処理では脱炭層がないことから、耐摩耗性に関して、他の熱処理よりも優れていると言われます。




真空熱処理に適用される主な材質

材料

S45C, S50C, S55C, SCM415, SCM420, SCM435, SCM440, SNCM415, SNCM420, SNCM439, SKS3, DC53, HPM31, KD11, SKD11, SLD-MAGIC, SKD61, SUJ2, SUS303, SUS304, SUS316, SUS630, SUS631,HPM38, STAVAX, SUS420J2, SUS440C, SK3, SK5, SUP10, SKH51, SKH55, SKH57, DRM1, DRM2, DRM3, HAP10, HAP40, HAP70, MH85, YXR3, YXR33, YXR7,インコネル600,インコネル718,インコネル750Xなど

※その他の材質もご相談ください。



インコネル718の積層造形(3D造形)

インコネルは、高温環境や腐食性が高い環境下でも優れた性能を発揮するニッケルクロム合金です。この耐久性と強度のため、インコネルは航空宇宙産業や化学・プロセス産業など、厳しい条件下での使用が求められる分野で広く利用されています。レーシングカーのマフラーなどの高温での使用に耐える部品製造においては、従来のステンレスからインコネルへの移行が見られます。これはインコネルの耐熱性と強度が、極限状態での性能を向上させるためです。

インコネルの積層造形は、3Dプリンティング技術を活用することで、複雑な形状や従来の製造方法では難しい部品も効率的に、かつ精密に製造することが可能になります。しかし、インコネルのような特殊材料を扱う際には、適切な後処理が不可欠です。特に熱処理は、製品の性能を最大限に引き出すために重要な工程です。

当社では、インコネルの積層造形における熱処理ニーズに対応するため、最新の真空炉を用いた熱処理サービスを提供しています。小さな部品から大型の製品まで、幅広いサイズの熱処理に対応可能です。インコネルの積層造形を行っている企業が直面する熱処理の課題を解決し、製品の品質と性能を最大限に高めることができます。


下の写真はインコネル718を積層造形したものをワイヤーカットしています。上下とも同じ条件可で造形したものですが違いがあります。
①上は積層造形したままの丸棒です。
②下は積層造形後に熱処理をした丸棒です。
①については大きく反りかえっているのが分かると思います。

熱処理しているかしていないかは見た目では分かりにくいです。
でもこうしてワイヤーカットしてみるとその違いははっきりします。




今後、引張試験やクリープ試験のデータも当サイトの『熱処理 技術資料ダウンロード』にアップしていく予定です。

武藤工業では神奈川県、静岡県、岩手県に事業所があり各事業所とも真空熱処理を主力事業に位置付けています。
インコネル718の熱処理は時間が長くなかなか納期対応が難しいです。
3事業所間で納期を調節しますので、お客様のご希望に添える場合もあるかもしてません。
まずは、お問合せいただけるとスムーズに対応できます。
https://www.mt-k.com/contact/

真空熱処理ピックアップ

温度、真空度を集中管理
すべての炉の温度、真空度を集中管理。検査成績書に熱処理チャートとして掲載されます。
硬さ試験
熱処理後にサンプリング検査を行い、「硬さ」を確認します。
営業も含め、全員が熱処理技能士です。特級金属熱処理技能士や1級金属熱処理技能士も在籍。


定期点検
定期点検、炉の温度計の社内検証
製品を炉内にセット
製品を炉内にセット



引取・納品エリア
熱処理 主要設備


真空熱処理 お役立ち資料




真空熱処理 熱処理Q&A