焼入れして、その後に焼き戻しで「硬さ」調整を行います



焼入焼戻しは、焼入れと焼戻しの2工程から成ります。焼入れには真空焼入れ、油焼入れ、ソルト焼入れなど様々な種類があり、焼き戻しと合わせて行うことで反り矯正や「硬さ」調整を行います。鋼種、大きさ、形状によって、最適な焼入れ方法を判断します。多品種小ロット・短納期に対応します。

加工屋さんより多く質問をいただくポイントとして、「熱処理前にどこまで加工するのが良いか」ということがあります。加工する前にご相談ください。図面を見てご提案させていただきます。


  1. 様々な鋼種(S45C、SCM440、SUJ2、SK3、SKS3、SKD11、SUS440、SKH51等)の焼入れが可能です。

  2. 鋼材の種類、大きさ、形状から最適な焼入れ方法を選択します。

  3. 非常に小さい製品(数十グラム)から、中型の製品(50kg)の製品の熱処理が中心ですが、熱処理ネットワークとの連携で、あらゆる熱処理に対応いたします。

  4. 熱処理後の最終品質を考慮して、材料調達・機械加工という前工程からご依頼いただけます。




焼入焼戻しの主要設備

雰囲気熱処理炉
雰囲気熱処理炉
[有効寸法] φ600 x H1000
油槽
油槽
プレステンパー
プレステンパー
矯正しながら焼戻しすることで、歪み取り・矯正を行います



焼入焼戻し お役立ち冊子




焼入焼戻しとは?

焼入れは、鋼を硬くすることが目的です。炭素が一定以上含まれる鋼(機械構造用炭素鋼や合金鋼)を加熱してオーステナイト組織にしたあと急冷し、マルテンサイト化します。マルテンサイトは非常に硬い組織で、「硬さ」は高まりますが、その反面、脆くて割れやすい状態です。 焼戻しを行うことで、硬化した鋼に靭性(粘り)を与えます。「硬さ」が調整され、同時に反り曲がりを矯正します。焼戻しでは、マルテンサイト組織の状態から再加熱し、一定時間ののちに冷却を行います。

この焼入れ・焼戻し熱処理により、鋼の機械的性質を調整できます。つまり、焼入れで「硬さ」を高め、焼戻しによって「硬さ」は低下しますが靭性があがり、引張強度、耐力、伸び、絞り、衝撃等の機械的性質が向上します。耐摩耗剤、切削工具、強度部品に使用される鋼に対して、焼入れ焼戻しが行われます。




焼入焼戻しに適用される主な材質

S45C、SK3、SKS3、SUJ2、SCM435など

反り・曲がりが出そうなものはソルト、通常は油焼入れを行います。

SKD11・SUS440・SUS420J2・STAVAXなど

セッティング方法によって反り縮みの影響を小さくします。プラスチック金型等ついては寸法精度処理を行います。

SKH51(ハイス)・HAP40など

真空炉により基本的に週3回処理を行っています。

代表的な金属

S45C, S50C, S55C, SCM435, SCM440, SNCM439, SACM645, SKS3, DC53, HPM31, KD11, SKD11, SLD-MAGIC, SKD61, SUJ2, HPM38, STAVAX, SUS420J2, SUS440C, SK3, SK5, SUP10, SKH51, SKH55, SKH57, DRM1, DRM2, DRM3, HAP10, HAP40, HAP70, MH85, YXR3, YXR33, YXR7 など




焼入焼戻しピックアップ

曲り取り
曲り取り
ショットブラスト
ショットブラスト
ショットブラスト
ショットブラスト



引取・納品エリア
熱処理 主要設備



焼入焼戻し 熱処理Q&A