表面から数μm硬化します。仕上げた後に行いますが、前工程も重要です。
プラスマイオン窒化は、低圧の窒素ガス雰囲気中で炉体を陽極、製品を陰極にして グロー放電させると、ネオンサインに似たやわらかい光が製品を覆います。そのイオンが持つエネルギーで製品を加熱し同時に窒化を行います。弊社では、このプラスマイオン窒化装置をいち早く導入し、より高品質の製品を提供しています。
低温処理のため歪量が極めて少ない
窒素ポテンシャルが高く、窒化層を短時間で生成
ガス比・温度を調整することで、窒化層の状態をコントロールできる
真空中での処理のため表面粗さが良好
オーステナイト系のステンレス等もムラなく窒化
窒化処理の主要設備
- イオン窒化炉
- イオン窒化炉
- セッティング
窒化処理 お役立ち冊子
窒化処理とは
窒化処理とは、鋼の表面に窒素をしみ込ませ硬くする方法の総称です。
熱処理による寸法の変化が小さく、低温で処理を行うため歪や変形が少ないことが特長です。窒化処理を行うことで窒素を含む窒化層が作られ耐摩耗性にすぐれ、浸炭層と比較した場合、数倍の強度を持つと言われています。窒化の中でもプラズマイオン窒素は、環境に考慮した気体を使用する加工手法であり、安全面・環境面への影響も少なく地球環境に優しい処理方となります。
窒化処理のメリット
歪みが少ない | 処理温度が450~550℃と低いため、精密部品などに最適です。その中でもプラズマイオン窒化は真空中での処理のため処理後の表面は無酸化状態で得られ、 表面粗さの低下も希少です。 |
耐摩耗性 | 窒素を含む窒素層は耐摩耗性に優れ、浸炭層の6~10倍の強度と言われています。水素・窒素・混合ガスそれぞれのガス比を調節することで、 化学物層の組成が自由に調整でき、目的に合わせた機械的性質が得られます。 |
耐食性 | 窒化層は、耐食性に優れています。 |
処理時間 | プラズマイオン窒化ではイオン化したガスのスパッタリング作用を利用するため、 従来の窒化処理に比較して処理時間が著しく短縮できます。 |
窒化処理に適用される主な材質
材料 |
S45C, S50C, S55C, SCM435, SCM440, SNCM439, SACM645, SKS3, DC53, HPM31, KD11, SKD11, SLD-MAGIC, SKD61, SUJ2, SUS303, SUS304, SUS316, SUS630, HPM38, STAVAX, SUS420J2, SUS440C, SK3, SK5, SUP10, NAK55, NAK80, SKH51, SKH55, SKH57, DRM1, DRM2, DRM3, HAP10, HAP40, HAP70, MH85, YXR3, YXR33, YXR7など |